孤立型アスペルガー症候群ASD(さらに自閉症)の特徴について解説
孤立型アスペルガー症候群ASDとは何か?
ここではまず孤立型アスペルガー症候群とは何かその特徴とはということを私なりに分析、考察、説明をしたいと思います。
普通のアスペルガー症候群についてのサイトではなく孤立型アスペルガー症候群である本サイトの本記事にわざわざ来てくださっている方はアスペルガー症候群自体についての基本的な知識はあるのではないかと思われるのでその部分の説明については簡略化して説明します。
また私は孤立型アスペルガー症候群には当てはまる要素が沢山ありますが積極奇異型アスペルガー症候群、受動型アスペルガー症候群に当てはまる要素はほぼないのでその2つについての考察などは本サイトでは基本的にはしないつもりです。(おそらく私も幼少期は積極奇異型だったと思われますが物心ついた頃には孤立型になっていたと思います。)
本記事作成後から一年経ち双極性障害であることが発覚しました。そして私も双極性障害の躁状態では積極奇異型アスペルガーASDになりうつ状態では孤立型アスペルガーASDになり寛解期では受動型アスペルガーASDの要素が出てくるので全てのタイプについて考察していくこととしました。
また後に同じ一人の人でも対人コミュニケーションの場によって孤立型・受動型・積極奇異型は流動的に動くのではないかと思うようになりました。
https://xn--cckua2b8hndxev86xqpmjfi7zrcv4c80fusiy7ae00c.com/archives/2009
孤立型アスペルガー症候群ASDの特徴
まず最初に孤立型アスペルガー症候群の特徴とは何かを一言で説明するならば論理的、合理的な考えが極端に強い人間であると私は考えます。
孤立型に関してはこれを前提に考えるとあらゆることが説明できます。
アスペルガー症候群研究で有名なウイングはアスペルガー症候群の特徴を3つ挙げ「3つ組の障害」と定義しています。
1つ目の社会性の障害
社会性の障害については一般的なアスペルガー症候群は空気が読めないという積極奇異型の特徴が目立つものだと思います。
受動型の場合は自分からは動かず相手に合わせすぎてしまうとされています。
そして孤立型は人と関わろうとしないということが特徴として挙げられています。
孤立型は確かに人と関わろうとしません。
その理由はいくつか思い当たるのですがその中で合理性がないから人と関わろうとしないというものがあります。
つまり話す必要のないことをわざわざ話すことは非合理的、非実利的で無意味であると感じているので人と関わろうとしないのです。
なので孤立型は雑談のような無意味なものは苦手だと思われます。
そもそも世間一般に興味が無い上に内容に意味もない雑談とは孤立型にとって無意味で無駄なものとしか思えません。
更に我が強いため他人と一緒にいると我を折らないといけない場面が出てくるので他人と関わらないというのも挙げられます。
アインシュタインから考える孤立型アスペルガー症候群ASD
発達障害、アスペルガー症候群だったのではないかとよく言われる有名人にアインシュタインがいます。
ご自身も発達障害、アスペルガー症候群でありながら発達障害カウンセラーをしている発達障害の専門家である吉濱ツトムさんによると
アインシュタインの伝記に載っている幼少期のエピソードは、どれもアスペルガーの症状が色濃く出ています。特に、興味のあることだけに突出した集中力を発揮し、それ以外には見向きもしないというのは、いかにもアスペルガーらしいです。
隠れ発達障害という才能を活かす逆転の法則p7より引用
私はアインシュタインはそのIQの高さや論理性の高さからアスペルガーの中でも孤立型アスペルガー症候群ではないかと思っていたのですがちょうどそれを裏付けるような逸話を見つけました。
幼少期のアルベルトは、めったに口を利かなかった。仮に話すことがあっても超スローだった。というのも、実際に声に出す前に、まず、頭の中で言葉をチェックしたり、試しに小声でつぶやいてみたりするクセがあったからだ。報告によれば、9歳になるまでこんな風だったので、両親は息子が知恵遅れかもしれないとヤキモキした。
科学史家のオットー・ノイゲバウアーが語る次のエピソードは興味深いものだ。息子の「口が重かった」せいで、両親はいつもひどく気をもんでいた。しかし、ある日、とうとう、アルベルトがこの沈黙を破る日がやって来た!! 家族団らんの夕食のテーブルで、彼は突然、こう言った。「スープが熱すぎるよ」。
ほっとしたのも束の間、すぐさま両親は、なぜ、今まで話さなかったのかと詰問した。すると息子の答えは「だって、今まで、しゃべる必要がなかったんだもん」だった
アインシュタインのこの合理性はまさに私と同じ思考パターンであり話す必要性がなく話すことに意味がないから話さないということの極例だと私には思われます。(彼の場合は識字障害など別のものもあったので私とはまた別の要因がある可能性はもちろんありますし私より重度の自閉的な傾向が強いのも確かです)
このような考えの子どもには雑談など無縁でしょう。
しかも5~6歳の時点ですでに話す必要性がないというあまりに合理的な判断をしていることに驚きさえ感じます。
おそらく彼はもっと早くからしゃべることはできたのでしょうが話す必要性を感じなかったと思われます。
一体何歳の時からそのような突出した合理的な思考判断を持っていたのだろうかということを考えると彼がやはり普通とは違う天才的な素質を持っていたことが伺えます。
発達障害、アスペルガー症候群ASD、ADHD、自閉症についての関係性
ここからは私のかなりの持論になるため憶測推測が多くなり正確性にかける考察になる可能性が高くなります。
アスペルガー症候群は積極奇異型が一番感情的非合理的で孤立型が一番非感情的合理的であり、受動型はその中間に位置していると感じます。
そして積極奇異型が一番ADHDに近く、孤立型が一番自閉症に近いと感じます。
相関図的に表すと
(感情的非合理的)ADHDー積極奇異型ー受動型ー孤立型ー自閉症(非感情的合理的)
このように私には思えます。
ご自身も孤立型アスペルガー症候群で発達障害のことについてのサイト、アスペルGUY(このネーミングセンスが言葉遊びの好きなアスペルガーっぽいなと思い少し笑ってしまいました)を運営されているなっさんさんもすでに同じような結論に至っていたようで以下のように考察されていました。
「積極奇異型→受動型→︎孤立型」という流れは、
「感情型→中間型→思考型」という流れと同じであると言っていいだろう。
という事は、「IQ」も
「低め→普通→︎高め」という流れになる。
ここからは私の閃きによる理論展開なので確実性に乏しいことを先に断っておきながら話を続けたいと思います。
発達障害がより自閉症側へ近づくほど合理性、論理性の特徴が強く出るのだとしたら、一般的には知的障害のある自閉症と言われている存在は、世間一般の事柄や常識に一切の関心を示さない究極の合理主義者なのではないかという仮説が考えられるのではないかと推論します。
つまり彼らは知的障害があるのではなくそもそも我々が知的であると考えている基準自体に興味関心がないのでそのように世間や医学界がレッテルを貼って決めつけているだけなのではないかという可能性が出てくるのではないでしょうか。(もちろんすべての自閉症が知的障害と関係ないというようには思っていません。あくまでそのような人が自閉症の中にいるのではないかという可能性についてです。)
自閉症と孤立型アスペルガー症候群ASD
私自身が自閉症に近いという自覚があるので私の孤立型アスペルガー症候群の特徴をもっと極端にした場合おそらくこのような結論に達するのではないかと推論できます。
つまり、論理の飛躍を恐れずに言うならばアスペルガー症候群と自閉症の差は一般的に言われている知的障害の有無ではなく合理性の程度の差、外界への興味関心の程度の差なのではないかとアインシュタインの逸話から拡大解釈すると考えられるのではないでしょうか?
自閉症者はそれを外に出さないだけど内面ではものすごいことを考えているのかもしれません。
彼らとコミュニケーションが出来るようになれば人類に多大な利益が出る可能性すらあるのではないかと考察好きな私には思えます。
そして自閉症に一番近いと思われる孤立型アスペルガー症候群を研究することでその可能性が開けるのではないかと感じます。
孤立型アスペルガー症候群である私は自閉症と非自閉症の橋渡しをすることが出来るのではないかとも感じています。
このあたりは私自身がつい最近自閉症やアスペルガー症候群について学びだしたので知識もまだ多くなく、自閉症の方と接した実体験などもなくはっきり言って拡大解釈の憶測の域を過ぎませんが孤立型アスペルガー症候群は理論を考えるのが好きという特徴から書かずにはいられませんでした。
孤立型アスペルガー症候群の全体的な概論について書くつもりでしたが思ったより長くなったので今回は一度ここで区切らせて頂きます。