発達障害(アスペルガー・ASD)は親の愛情不足が原因ではないという風潮への考察
発達障害(アスペルガー・ASD)は親の愛情不足が原因ではないという風潮への考察として今回の記事を書いていこうと思います。
なぜ発達障害は親の愛情不足が原因か?をテーマにしたか
その理由は発達障害やアスペルガーでネット検索すると上位に出てくる大手の発達障害系サイトでははっきりと「発達障害・アスペルガー・ASDは親の愛情不足ではなく先天的な障害です」と断言しているところが多かったのが気になったからです。
私がいろいろと調べた結果医学的には発達障害を発症しやすい遺伝的因子を持つ人がストレスにより発症するストレス脆弱モデルが一般的な通説にもかかわらず大手発達障害系サイトではその事に触れず「親の愛情不足ではない」と断言していることに私はどうしても違和感を覚えてしまいます。
そしてこのことをツイートしたところ多くの共感のリプライをいただきました。
発達障害は親の愛情不足ではなく先天的障害であるという主張への反証
私は簡単にこの大手発達障害系サイトを反証し論破することができます。
なぜなら遺伝子が全く同じである一卵性双生児でも発達障害を発症する人と発症しない人がいるという研究データがあるからです。
カリフォルニアの192組の双子の調査と数学的モデルにより、自閉症のリスク要因は遺伝子が役38%であるのに対し環境的要因は約62%であることを示した。従来の双子研究は、自閉症は遺伝特性が高く、世界中の症例の概略90%が遺伝子要因であると示唆していた。
この研究データは私も今はじめて知り少し驚きました。
私の知識ではこの引用記事の中の従来の研究データである一卵性双生児でも90%しか同時に発症しないというものしか知らなかったからです。
最新の研究では90%どころか38%しか遺伝的要因はなく62%が環境的要因であると言われていることに驚きました。
このようなデータが有りながら大手の発達障害系サイトでは未だに発達障害は親の愛情不足ではなく先天的遺伝疾患であると書いているのは誤情報を喧伝することになり私としては少し憤りを感じます。
現実問題として一卵性双生児でも発症率が一致しない時点で先天的遺伝疾患という主張は破綻しています。
さらに最新の研究では68%が環境要因もっと言ってしまえば家庭環境により発症すると言われているのですからデマを広めるのもいい加減にしてほしいとさえ思います。
なぜ大手の発達障害系サイトは発達障害は親の愛情不足ではないとやたらと断言するのかについて考察
おそらくですがこういった大手発達障害系サイトは昔に「発達障害は親の愛情不足である」という主張が強くされていたことに対するアンチテーゼとしてその逆の「遺伝子要因であり親の愛情不足ではない」という主張を過度にしているのだと思われます。
昔に言われていた親の愛情不足が間違いだとわかったのでその間違った認識を正すために親の愛情不足ではないんだということを広めたいのだと思いますが、はっきり言ってそう断言することは嘘を広めていると言わざるを得ません。
実際は遺伝子的要因(古いデータで90%、新しいデータで38%)環境要因(古いデータで10%、新しいデータで68%)なので両方の要因が合わさって発症するというふうに訂正すべきだと私は思います。
大手の発達障害系サイトなので色々と思惑が合ってこのような間違った主張をあえてしている可能性も捨てきれません。
仮にもプロの精神医学者やカウンセラーが書いているのにこの研究データに触れないのはあまりに不自然だからです。
素人でも少し調べれば医学的には潜在的な発症遺伝因子を持っている人がストレスにより発症するストレス脆弱モデルが主流と考えられていることは簡単にわかります。
なのでやはり何か裏があるように私は思えてなりません。
とにかく大手のサイトはデマを真実のように喧伝するのはやめてほしいと当事者の私は強く思います。