孤立型アスペルガー症候群研究所 Aspergers;Gate

うつ病だと思い通院したところ孤立型アスペルガー症候群と双極性障害だと発覚した私が当事者目線でアスペルガーASD、双極性障害をメインに科学的、メンタル的、スピリチュアル的に研究、考察を試みています。発達障害、アスペルガー症候群、自閉症スペクトラムASD(孤立型・積極奇異型・受動型)、ADHD、うつ病、双極性障害、統合失調症、アダルトチルドレン、インディゴチルドレン等を考察し情報を発信しています。

「アスペルガー=空気が読めない人」だという世間の間違った認識への問題提起

今回は以前から書きたいと思っていた「アスペルガー=空気が読めない人」だという世間一般の認識への問題提起をしたいと思います。

なぜ本記事を書くのかについては私自身が「アスペルガー=空気が読めない人」という世間一般レベルの認識しかなかったので空気の読める自分はアスペルガーではないとずっと思ってきたからです。

空気が読めないアスペルガーと空気を読みすぎるアスペルガー2種類が存在する

アスペルガーの中には私独自の理論ですが敏感系アスペルガーと鈍感系アスペルガーがいると考えられます。

その理由となる科学的・医学的データもあります(以前別の記事でも引用しましたが再び引用します)。

扁桃体に問題がある場合、感情の表出が強すぎたり弱すぎたり、または怒りの抑制などが難しいなどの情動の問題が起こりやすくなります。

発達障害の子どもを伸ばす脳番地トレーニング P.36 より引用

アスペルガー症候群(ASD)の場合は脳の感情系分野が未発達であるので感情に敏感になるか鈍感になるかの2つのパターンがあります。

扁桃体の発達の遅れは2タイプあります。

1つ目は、他人の感情を理解するよりも自分の感情が優先される発達タイプ。他人の内面を推測する働きが弱く、自分の感情を強く意識するので、共感性が乏しく、自分本位の思考や行動になりやすく、社会的なトラブルを招きやすい傾向があります。

2つ目は、自分の感情の理解よりも、他人の感情への理解が促進される発達タイプ。他人の目が気になって仕方がないため、自分の感情を表に出すことが少なくなります。社会的なトラブルは少ないですが、外界や他者に過敏であるためストレスがたまりやすい傾向があります。

子どもを伸ばす脳番地トレーニング P.36.37 より引用

つまり扁桃体に問題が起きると他人の感情に対して鈍感になりすぎるか敏感になりすぎるという2つの極端で真逆の特性が現れるのです。

なので他人の感情に鈍感すぎて空気の読めない鈍感系アスペルガーと他人の感情に敏感すぎて空気を読みすぎる敏感系アスペルガーがいるといえます。

鈍感系アスペルガーについて

鈍感系アスペルガーは世間一般の人が考えている他人に鈍感で空気の読めない典型的なアスペルガー、俗にアスペ呼ばわりされるタイプです。

彼らは他人の感情に鈍感なので他人に迷惑をかけても本人は問題を起こしているという自覚がないので周りとのトラブルや軋轢を起こしそのせいで目立つのでこのような「空気の読めない問題児=アスペルガー」というイメージを定着させてしまっている大きな原因だと思います。

特にトラブルを起こしやすいのは他人に積極的に関わっていく鈍感系積極奇異型アスペルガーです。

鈍感系受動型アスペルガーは外ではなんとか理性で抑えているからトラブルは起きにくいが、ただし家庭内など自分の素を出せる環境になると本来持っていた鈍感さを発揮しカサンドラ加害者になりやすいタイプと言えるでしょう。またアレキシサイミア(失感情症)タイプの鈍感系受動型もいますが彼らは感情自体に鈍感なのでそこまで問題を他人との間で起こすことはないでしょう。

鈍感系孤立型アスペルガーは俗にいう尊大型アスペルガーだと思われます。

尊大な態度で問題を起こし孤立してしまうのが鈍感系孤立型アスペルガーと言えるでしょう(積極奇異型のように自分から関わりには行かないというのが大きな違いだと思います)。

敏感系アスペルガーについて

敏感系アスペルガーは鈍感系と真逆で空気を読みすぎ他人の感情に敏感すぎるという特徴を持っています。

一般認識のアスペとは真逆の状態なので知識がないと気づかないことも多いでしょう(過去の私もその一人でした)。

敏感系積極奇異型アスペルガーは他人と関わりたいが他人の目を気にしておどおどしたり挙動不審になってしまういわゆるコミュ障タイプと言えます。

敏感系受動型アスペルガーは他人と自分から関わる気はないが向こうから来た場合他人の目や感情を気にしすぎて合わせてしまうタイプと言えます。

敏感系孤立型アスペルガーは他人の目や感情に敏感すぎて疲れるので人と関わるのをやめて孤立していくタイプで、この中には大仰型と呼ばれる仰々しい言葉遣いの人も含まれ得ると私は考えています(私自身そのような傾向があるので)。

私の場合基本的には敏感系孤立型ベースなのですが双極性障害躁状態になると鈍感系積極奇異型のようになったりと人によっても体調やコンディションで変わるようです。

さいごに

アスペルガー=空気が読めない人」というのはアスペルガーの実態の半分しか捉えられていないにもかかわらずこの概念が独り歩きしてしまっていることに少し危機感と言うか危惧を覚えます。

この認識では「空気が読めるからアスペじゃないや」というかこの私のような人がアスペルガーであることに気づく機会を奪ってしまうからです。

アスペルガー=空気が読めないもしくは空気を読みすぎる」という正しい認識が広まることへの貢献ができればと思い微力ながら本記事を執筆しました