仕事の向き不向き、大人のアスペルガーASDに向いてる仕事を積極奇異型・受動型・孤立型タイプごとに考察
アスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いた仕事を考察する
ネットで検索すると「アスペルガー 仕事 続かない」「アスペルガー 仕事 つらい」などと出てきますが、一言でアスペルガーASDと言っても様々な型(積極奇異型・受動型・孤立型)があり更にそれぞれ2タイプに分かれ計6タイプがあるにも関わらず、一緒くたにアスペルガーに向いてる仕事は○○だといった説明をしている所も多いです。
そのせいで本当に向いてる仕事に出会えず仕事が続かない、仕事がつらいという人も多いのではないかと思います。
アスペルガー・自閉症スペクトラムASDにはタイプごとに仕事の向き不向きがあります。
ですので私は本記事で各型ごとに向いている仕事を考察していこうと思います。
世の中に出回っているアスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いている仕事としてよく出てくるのが対人コミュニケーションの問題から人と関わらない仕事というのがよく出てきます。
ですがこれもアスペルガー・自閉症スペクトラムASDのタイプによってはむしろ人と関わっていったほうがやりやすい仕事などがあり、世の中に出回っているアスペルガーASD仕事論は浅いと言わざるを得ません。
それではタイプ別アスペルガーASDに向いている仕事の考察を始めていきます。
そもそも自分は積極奇異型・受動型・孤立型?何型か?どんなタイプか?
前述の通りアスペルガーといっても積極奇異型アスペルガーASD、受動型アスペルガーASD、孤立型アスペルガーASDと3種類あり、さらに他人の感情に敏感タイプか鈍感タイプかに分かれて計6種類が存在します。
読んで頂く前に予備知識として以下のアスペルガー・自閉症スペクトラムASDには空気が読めない鈍感系タイプと空気を読みすぎる敏感系タイプと私が読んでいる2タイプに分かれることを頭に入れておくと理解がしやすいかと思います。
扁桃体の発達の遅れは2タイプあります。
1つ目は、他人の感情を理解するよりも自分の感情が優先される発達タイプ。他人の内面を推測する働きが弱く、自分の感情を強く意識するので、共感性が乏しく、自分本位の思考や行動になりやすく、社会的なトラブルを招きやすい傾向があります。
2つ目は、自分の感情の理解よりも、他人の感情への理解が促進される発達タイプ。他人の目が気になって仕方がないため、自分の感情を表に出すことが少なくなります。社会的なトラブルは少ないですが、外界や他者に過敏であるためストレスがたまりやすい傾向があります。
子どもを伸ばす脳番地トレーニング P.36.37 より引用
ですのでそれぞれのタイプごとに話していこうと思います。
タイプについてよくわからない方はこちらで詳しく解説したので御覧ください。
https://xn--cckua2b8hndxev86xqpmjfi7zrcv4c80fusiy7ae00c.com/archives/2146
尊大型と大仰型は特殊ケースなので今回は取り扱わないので、積極奇異型、受動型、孤立型の中で当てはまるのを見つけるようにお願いします。
鈍感系積極奇異型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いている仕事
鈍感系積極奇異型の強みは話したいという欲求が強く、相手の感情に鈍感でガンガンと話を進めていくことができる点です。
この点は営業に向いていると考えられます。
自分の話がしたい自己アピールがしたいという欲求に商品アピールをプラスすればちょうどよい営業力になると考えられます。
さらに営業は個人での仕事なのもあり自分一人のペースでできるというのもアスペルガーASD・自閉症スペクトラムには向いていると思われます。
敏感系積極奇異型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いている仕事
他人の感情に敏感で積極的に話したいけどあまりうまくない敏感系積極奇異アスペルガー・自閉症スペクトラムASDは企画職などがいいのではないかと個人的に感じます。
コミュニケーションが重要な職なので向いてないのではないのかと感じる方もいると思いますが、敏感系なので周りの人の感情には敏感で和を崩したりはしません。
そして話したいという欲求が強いこととアスペルガー・自閉症スペクトラムASD特有の発想力の良さなどを総合すると企画職のような自分で話して何かを作り上げるというのが向いているのではないかと感じます。
関連記事:積極奇異型アスペルガーASDの特徴はうざい、迷惑、しつこい?
鈍感系受動型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いている仕事
鈍感系受動型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDの場合は特殊ですでに適職についているというパターンが多いように思われます。
他人の感情には鈍感で空気も読めないけどそれ故に形式上だけ他人とのコミュニケーションをできるように適応していった鈍感系受動型アスペルガーASDは他人の要求などどんな状況も受け入れるので比較的どんな職業でもそつなくこなせるようになっていくのです。
そして意外と多くの場合出世をしていることが多いのもこの型の特徴です。
職種としてはオフィスワークが多いようですので参考にされるといいかもしれません。
敏感系受動型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いている仕事
他人の感情に敏感で相手に合わせる敏感系受動型アスペルガーASDの人は医師、看護師、薬剤師など他人の感情を読み取り察する職業が向いていると思えます。
他には現代的な職業で言えばカウンセラーなども挙げられると思います。
注意点は他人の感情に敏感なので感情移入をしやすくストレスを抱えやすい点が挙げられます。
関連記事:大人の受動型アスペルガーASDとは何か?男女差の特徴からも考察
鈍感系孤立型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いている仕事
他人の感情に鈍感故にコミュニケーションが上手く取れず孤立してしまう鈍感系孤立型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDの場合はやはり人との接触は少ない職種の方が良いでしょう。
軽作業系や工場のような対物質の仕事があっている場合もあるかもしれません。
またもっとクリエイティブな面を活かすならあのスティーブ・ジョブズは鈍感系孤立型(もしくは尊大型)だと考えて差し支えないと思われるので、そういったIT系も自分自身の裁量でできるのなら向いているのではないかと思われます。
現代ではパソコン1台あればできる仕事も増えているので人と関わらずに出来る仕事も多くあるので選択肢はそれなりにあると思われます。
敏感系孤立型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いている仕事
他人の感情に敏感すぎて気にしすぎてしまい孤立してしまう敏感系孤立型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDの場合は持って生まれた知的好奇心を利用するというのが王道と言われています。
一番典型的なのは大学教授ですが教授はハードルが高いので予備校講師や塾講師が適職だと言われています。
生徒との関わりは上下関係の上からのみでありさらに孤立型の好きな自分の持っている知識をひけらかすことが出来る点が適しているとされています。
ただし注意点があり、仮に出世して管理職などになった場合特徴や性質と合わない仕事をすることになりストレスになるのでアルバイトで予備校講師を続けるのが良いとされています。
他には知的好奇心が強いので私のように何かを探求するブログをするというのもまだまだ安定はしないでしょうが道としてはあると思います。
自分一人のペースでやれるというのも孤立型アスペルガー・自閉症スペクトラムASDにはいい点です。
関連記事:大人の孤立型アスペルガーASDとは?特徴について当事者が解説
アスペルガー・自閉症スペクトラムASDに向いている仕事について最後に
このように一言にアスペルガー・自閉症スペクトラムASDと言ってもその特徴は千差万別です。
決して「アスペルガーASDはコミュニケーションが苦手なので人と関わらない仕事が適職です」とよく書かれているような他の情報が必ずしも正しいとは思えません。
それぞれ自分の型にあった適職があるはずです。
仕事が続かない、仕事がつらいという方の参考になったら幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。